泌尿器科土肥です。2017年9月7日から9日まで旭川で開催されていた、第53回日本移植学会総会に参加させていただきました。
群馬大学からは私の他に上司の関根先生と移植コーディネーターの小野里さんが参加し、また、群馬県としては日高病院の羽鳥先生も参加されました。
旭川駅から徒歩15分程度のところに、小さな道を挟んで向かい合っている、アートホテル旭川と旭川トーヨーホテルの両ホテルが会場でした。
個人的には初めてのポスター発表をさせていただき、また、他県の先生方の講演を通して移植医療の基礎から応用まで学ぶことができ有意義な時間を過ごすことができました。
腎移植後に膀胱癌が発症し、膀胱腎尿管全摘(レシピエント腎を摘出し、ドナー腎は温存+尿路変更)を施行した1例など、侵襲性の高い大掛かりな手術の症例報告などもあり大変参考になりました。
腎移植後の患者さんは、その時点でCKDという既往歴を持っており、また、免疫抑制剤による易感染性宿主であり、様々な合併症を起こし得ます。尿路という限られた領域のみでなく、全身の合併症に対して向き合う姿勢が重要であることを改めて再確認しました。
幸い自分は今各領域の専門家が揃った総合病院での研修をさせていただいており、1つ1つの症例から、泌尿器科領域も他領域も含め知識を深めていきたいと決意を新たにすることができました。
夜は群馬県の移植チームで旭川の夜の街に繰り出し、海鮮やジンギスカンや旭川ラーメンを堪能しつつ、人生の先輩方といろいろと議論させていただきました。
自分は2日目からの参加になりましたが、初日の夜は東邦大学の先生方とも交流を深めたようです。
論語では30にして立つ、40にして惑わずといいますが、29歳を控えた自分は医者としても人間としてもまだまだです。今後の人生のあらゆる経験を糧にして、日々の診療に活かしていきたいものです。
文責:土肥 光希