私はオーストラリアのメルボルンにて2015年10月15日~18日に開催された第35回国際泌尿器科学会議に参加してきました。世界各国から3000人以上の参加者があり、様々な分野からのエキスパートの話を伺うことができました。ロボット補助下に行う前立腺全摘術や腎部分切除術のパートには非常に多くの聴衆が集まり、立ち見の状態でした。特に教育的なセッションでは世界各国から聴衆が集まっている様子で、日本ではロボットは急速に各地域に遍く普及した感はありますが、世界では一部の地域を除いてはロボットの導入自体が進んでいない状況を却って感じることとなりました。とはいえ自分は修行の身ですので、この教育的なセッションは各パート毎にエキスパートが解説を行い、非常に勉強になりまた刺激になりました。またテストステロンや性機能に関する話題も取り上げられておりましたが、全体的に先端分野の研究に関する内容というよりはその分野に関する教育的講演が多いような印象でした。
メルボルンの街は古い建物が多い中に近代的な建物がうまく混在している印象で、中心部には無料の路面電車が走っており、特に移動に不都合を感じることはありませんでした。また周囲には大きな公園があり、落ち着いた雰囲気を感じられ、世界で住みたい街ランキングに常に上位にある理由の一端が分かりました。公園も1周2kmくらいで大きな木が林立しており、また海岸沿いもよく整備されており、朝のランニングに事欠かない印象でした。また時差もほとんどないため、時差ボケを気にすることなく行動ができました。
食事は特にメルボルン固有の有名な料理はありませんでしたが、移民も多いようで、中華街やギリシャ人街などがあり、それぞれの街でおいしい料理を頂くことができました。特に初日は医局の先輩の増田先生御夫妻に御一緒させていただき、ギリシャ料理や台湾スイーツを堪能するという貴重な経験ができました。
SIUとメルボルンの爽やかで大らかな雰囲気の中で得られた経験は非常に思い出深いものとなりました。ありがとうございました。
文責:周東孝浩