ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術
(RALP;Robot-assisted laparoscopic prostatectomy)
医療ロボット:da Vinci(ダ・ヴィンチ)Si サージカルシステム
体腔(腹腔)鏡下手術は、開腹せずに体腔(腹腔)鏡で体腔内の様子をビデオスクリーンに写しだし、この画面を見ながら特殊な器具を使って手術を行う方法です。体腔鏡下手術ではお腹に0.5から1.5cm程度の数ヶ所の小さな穴を開けるのみで手術ができます。傷が小さいため、術後の痛みが少ないうえ、傷が小さいことで美容上の利点もあります。開放手術に比べて短期間の入院ですみ、社会復帰も早くなる傾向にあります。開放手術にくらべて腹腔内の癒着が起こりにくいともいわれ、今日では世界的に普及している手術です。
ロボット支援下手術は、基本的には従来の体腔(腹腔)鏡下手術と同じ手術手技ですが、ロボットの機器の助けを借りることにより、より安全かつ正確に手術を行うことが可能になります。ロボット支援下手術と言っても、ロボットが手術を直接行うわけではなく、医師がロボットを操作し手術を行います。
当院では、2014年6月より、群馬県で初めて、最先端医療ロボット:da Vinci(ダ・ヴィンチ)Siサージカルシステムを用いた手術を、前立腺癌に対し開始しております。前立腺癌に対するロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術(RALP)は欧米など海外ではすでに一般化された手術となっています。利点として、従来の開放手術と比べ、傷が小さいことから、術後の負担が少なく回復が早いことが見込まれます。正確で繊細な縫合が可能であるため、術後尿失禁の発症率を減ずる可能性があります。また視野の確保がより良好なため、勃起不全の発症率を減ずる可能性があります。さらに術中出血量少ないことが見込まれます。
なお、ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術(RALP)は健康保険の適応となっております。
~実際の手術の様子~
~ダブルコンソール~